「ハイスコアガール」や「ピコピコ少年」でゲームユーザーから高い人気を誇る漫画家 押切蓮介 はアクアプラスの代表作のひとつ「ToHeart」が青春時代を支えてくれたという。
今回、ティアーズ・トゥ・ティアラIIプロデューサーであるとともにアクアプラス代表取締役の 下川直哉 とその頃の思い出から最近のゲームに関することまで幅広く語っていただいた。
1979年生まれ。週間ヤングマガジンにて「マサシ!!うしろだ!!」でデビュー。現在は少年シリウスにて「ゆうやみ特攻隊」、月刊ビッグガンガンにて「ハイスコアガール」、漫画アクションにて「焔の眼」を連載中。
── 下川プロデューサーは押切先生のことをご存知でしたか?
下川 今回はじめていろいろ見させてもらったのですが、みんな怖い絵だなーって。悪い意味じゃなくて、怖い絵ですよね。
押切 もともとホラーがすごく好きで、18歳のときから漫画家を目指していたのですが、あまり視野が広くなかったので僕はホラーでやろうと思っていました。でもみんなそれで(怖い絵)敬遠していきますね。
── 性格的にはどうですか?
押切 僕は明るいほうだと思いますよ。でも奥底にあるものは暗いと思いますけどね。工業高校出ですから(笑)
下川 でも、ホラーを書ける方というのは、僕とは一見違う人種な気がして。例えば音楽マンで言ったら、「ジョーズ」みたいなサウンドとか、怖い曲ばかり書く人みたいな感じじゃないですか。でも僕の場合、ポップスも書きたいし、フュージョンもやってみたいし、なんてあるわけですよ、音楽としては。
押切 多分絵柄だけだと思いますが、ホラーから脱却していろいろ書いてみたいという欲求は5、6年前ぐらいからあったんです。でも目つきが三白眼っぽくなっちゃうんですよ。それでも女の子だけは何とか可愛く描こう、可愛く描こうって思っています。
── 押切先生の描かれる女の子は高く評価されていますよね?
押切 そうですね。ありがたいです。
下川 ホラーが好きということで、何かに影響を受けたりしたんですか?
押切 ホラー映画ばっかり見ていましたねー。
下川 ちなみにホラー映画の定義ってなんでしょうね?ホラーのジャンルとして該当するかどうかは別として、僕が脚本も含めて尊敬している映画で「SAW」という作品があるのですが、あれはホラーじゃないですよね?
押切 あれはホラーじゃないと思いますね。どちらかというとサイコホラーと言った方がしっくりきますね。
ちなみにジョーズもレンタルビデオ店ではホラーの扱いをされているんですよ。でもジョーズはお化けがでるわけでもないし、ホラーじゃない。
下川 僕がレンタルビデオ店の店員だったらいろいろジャンル分けの札があると思いますけど、“ホラー”の棚にしか入れないですね。百歩譲って“その他”かな(笑)